投資のプロが語る

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第3回 将来の年金対策に”不動産投資”も検討してみよう!

前回は、老後の自分年金作りの手段として、「個人年金保険」と「個人型確定拠出年金(iDeCo)」をご紹介しましたが、今回はそれらに加えて今、注目の「不動産投資」をご紹介します。
 最近は、老後の年金対策として、会社に勤めながら投資用アパートやマンションを所有するいわゆる、「サラリーマン大家さん」が急増しています。不動産投資というと、ハードルが高そうな気がしますが、実は投資手法としては手堅い分野です。優良物件を選んで安定した家賃収入を得ることができれば、収入減少や老後の公的年金の不足分に備えることができます。

会社員こそ手堅い不動産投資で年金対策を!

 老後の年金対策として、今、注目されているのが「不動産投資」です。不動産投資というと、なんだか敷居が高そうな気がしますが、実は投資手法としては、手堅い分野です。
 老後の年金の不足分を補うと考えると、安定した収入が必要になります。株やFXは大きく儲かる可能性も秘めていますが、大きく値下がりする可能性もあり、老後の年金を補う商品として考えるには適切ではありません。一方で不動産投資は、入居者が決まってしまえば、毎月一定の家賃収入が入ってきて、収入が安定します。そして、購入後は管理会社に任せてしまえば、ほとんど手間もかからないので、値動きを気にして生活を送る必要はありません。
 また、通常、不動産投資をするときには、ローンを組んで物件を購入しますが、ローンを組むときに大事になってくるのが「信用」です。会社員は安定した収入(信用)があるので、銀行からの信用度が高く融資が下りやすいというメリットがあります。そして、ローンを利用できることで、少額の頭金で数千万円の不動産投資を始めることができます。まさにレバレッジ効果が効いていますね。
 さらに、住宅ローンと違い、投資用のローンの返済は、みなさんのお給料から負担するのではなく、入居者の家賃収入から返済していきます。つまり、毎月のお給料からローンを返済しなくても毎月ローンは返済され、みなさんの資産が確実に形成されていきます。

不動産投資の成否を握るのは物件選び!

 老後に安定した家賃収入が入れば、老後の生活も潤いそうですが、安定した家賃収入を得るためには、「物件選び」が重要です。
 例えば、世代を問わず人気のエリアで、かつ、そのエリアで需要が高い間取りで、築年数が短いなどの好条件の物件であれば、安定的に入居者がつく可能性は高いでしょう。  
 優良物件を選ぶことができれば、毎月安定して一定額の家賃収入が入ってきます。ほかにも、投資利回り、最寄駅からの距離、周辺の競合物件の数など、物件選びをする上でさまざまなポイントがあります。
 中でも一番重要なのは、「将来にわたって賃貸需要が旺盛なエリアの物件に投資すること」。一般的に賃貸需要は人口の数に比例するので、今後、人口の減少率が最も少ない東京23区などの地域に投資をすることが空室リスクを軽減するといわれています。つまり、物件にもよりますが、これから人口が著しく減っていく地方や郊外のアパートやマンションに投資をしても空室が埋まらない可能性があるということ。特に不動産投資の場合は商品の性質上、空室が埋まらないからといって、不動産を売却し、その資金を再投資するということは容易ではありません。というのも、購入するにしても、売却するにしても、費用がかかりますし、ローンで購入していた場合は、残債以上の金額で物件を売却できるとは限らないからです。それだけに、投資をする前にどこのエリアの物件に投資をするかで不動産投資の成否が分かれてしまいます。

不動産投資のリスクは予め対策が可能!

 今までお話ししたように、不動産投資は、「安定的、定期的な収入が得られる」「ローンを利用すれば、少額の頭金からでも始められる」「会社に勤めながらでもできる」の他に、「節税効果が得られる」などさまざまなメリットがあります。
 一見メリットだらけのようですが、もちろん、他の金融商品同様、リスクもあります。
 一番のリスクは「空室リスク」です。入居者が決まらずに空き室が続くと家賃収入が得られないので、想定していた収入が得られません。  
 また、「滞納リスク」も大きなリスクです。入居者がいても家賃を滞納した場合には、収入は入ってきません。しかも、こちらの場合は、入居者がいる状態なので、空室よりも面倒なことになるケースも少なくありません。
 さらに、金利が上昇すると組んでいるローンの支払い利息が増えたり、思いがけない自然災害や火災で再建費用がかかったりすることも考えられます。
 ただし、予め様々なリスクを想定して、対策を練ることはできます。空室リスクに対しては、前述したような優良物件を探すことでかなりの確率で空室リスクを回避することができます。また、入居者づけの得意な管理会社に管理を依頼するというのも一つの方法です。
 滞納リスクについては、入居者に家賃保証会社に加入してもらったり、滞納に対するノウハウを豊富にもち、素早く対応してくれる管理会社に依頼したりするという方法もあります。
 さらに、地震や火災リスクに備えるには、昭和58年以降に建てられた新耐震基準の物件を選ぶ、木造家屋が密集している地域は避けるなど、火災リスクが発生しにくい地域を選ぶことが大切です。
 このように、あらゆるリスクを想定し、入念な下調べをした上で、不動産投資をする必要がありますが、正直、どの物件がよいのか、資産価値が本当に高いのかなどは、素人にはなかなか判断できないもの。不動産投資用の物件を専門に取り扱っている業者などに相談にいったり、意見を聞いてみたりするとよいでしょう。

高山 一恵Kazue Takayama

  • 「金融機関が教えたがらない年利20%の最強マネー術」(河出書房新社)
  • 「税金を減らしてお金持ちになるすごい方法」(河出書房新社)
  • 「一番わかる確定拠出年金の基本のき」(スタンダーズ)
  • 「パートナーに左右されない自分軸足マネープラン」(日本法令)
  • 「やってみたらこんなにおトク!税制優遇のおいしいいただき方」(きんざい)
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