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第2回 お金を貯めるコツは、先取り貯蓄&目的別にお金を分けること

前回は昔と今の預貯金の金利についてお話しました。高度経済成長時代には、普通預金の金利でさえ平均で2%あったことに驚いた人も少なくないのではないでしょうか。現在は残念ながら超低金利の世の中なので、お金にも働いてもらい効率よくお金を貯める必要があります。ただし、お金に働いてもらう前に、そもそも貯蓄できない…という方も多いことでしょう。そこで、今回は効率よくお金を貯める方法についてお話しします。

貯蓄ができない人は、「先取り貯蓄」の仕組みを作る!

貯蓄をした方が良いのはわかっているけれど、なかなか思うように貯蓄できない…という方は少なくありません。
貯蓄ができるようになるコツは、ズバリ、「先取り貯蓄」です。先取り貯蓄とは、支出したあとに余ったお金を貯蓄に回すのではなく、お給料が入ったら、先に貯蓄分を取り分けてしまうという方法です。余ったお金を貯蓄に回す「成り行き貯蓄」スタイルでは、貯蓄残高はなかなか増えません。確実に貯蓄を増やすためには、「先取り貯蓄」が鉄則です。

とはいえ、毎月お給料日にお金を引き出し、別口座に入れて…と手作業でしていたら続けるのが面倒になりますよね。そこで、活用したいのが、毎月自動的に積み立てられる制度。会社に「財形制度」があれば、お給料から天引きされるので、確実に貯まります。会社に制度がないという場合は、銀行の「自動積立定期預金」を活用しましょう。銀行の自動積立定期預金は、毎月決まった日に普通預金から定期預金へ一定の金額を積み立てるというもの。このサービスはほとんどの銀行で利用できます。お給料が振り込まれる銀行で申し込みをして、お給料日の翌日を積立日として設定しておけば、給与天引きのように活用できて便利です。

財形貯蓄や積立定期預金は自動的に積み立てることができる上に、簡単に引き出せないので、これらを利用することで、お金が貯まりやすくなります。金利は0.001%なので、1年後の利息は10円(税金は考慮しません)しかつきません。そう考えると、夢のような話しですね。

お金を目的別に分けて効率的に貯める

先取り貯蓄で貯蓄の仕組みをつくることも大切ですが、ただ単に貯蓄するよりも、何のためにお金を貯めるのかを明確にし、目的別に分けてお金を貯めることが大切です。

まず、お金を「日々出入りするお金」「5年以内に使い道が決まっているお金」「将来のためのお金」に分け、それぞれ別の口座や金融商品、方法で貯めるという仕組みをつくりましょう。

「日々出入りするお金」とは、もしもの場合に備えるお金や日常生活費のこと。もしもの場合に備えて、生活費の6ヶ月〜1年分は確保しておきましょう。できれば1年分を貯められると、急な病気やケガで働けなくなったり、リストラや転職など人生の転機が起こったりしてもあわてなくてすみます。日々出入りするお金は出し入れしやすい「普通預金口座」で貯めておくとよいでしょう。

次に、結婚費用やマイホームの頭金、留学費用など、「5年以内に使い道が決まっているお金」は使うまでに時間はありますが、いざ使う時に元本が割れていると困りますから普通預金よりも少し利回りがよく安全性が高い「定期預金」や「国債」などへ預けるとよいでしょう。

老後資金など、「将来のためのお金」は、使うまでに時間の余裕があるので、元本が割れる可能性はあるけれど、大きく増える可能性がある投資信託や確定拠出年金に預けたり、不動産投資をしたりして準備しましょう。

このように目的別にお金を貯めることにより、効率的にお金を貯めることができるだけでなく、線引きが曖昧になってずるずると使ってしまうことを防止することができます。

特に老後資金などは、大きな金額がかかるので、お金にも働いてもらいながら早く準備をする必要があります。

次回は、お金に働いてもらいながら老後資金を準備する方法についてお伝えします。

高山 一恵Kazue Takayama

  • 「金融機関が教えたがらない年利20%の最強マネー術」(河出書房新社)
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