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第2回 保険加入時の注意点は?

前回は、ライフスタイルや家族構成などによって適切な保険は違うことをお話ししましたが、あれもこれもとよく考えずに保険に加入してしまうと、保険料で家計が圧迫されてしまいます。今回は保険に加入する際に注意したいポイントをお伝えします。

保険に入るときのステップは?

多くの日本人は保険に入りすぎているといわれています。生命保険文化センターの調査によると、1世帯あたり年間で支払っている保険料は、平均38.5万円と、月額3万円程度支払っています。

本来保険は、不測の事態が起きたときに生活に困らないようしておくためのものです。不安だからといって、必要以上に保険に加入していたら無駄な保険料を支払っていることになります。

保険に加入するときのステップは、①「今必要な(ないと困る)保険の内容を考え」②「いつまで必要か」③「いくら必要か」を考えます。

特約のつけすぎはNG、シンプルな保険に加入する

保険に加入する際に最初にお話ししたステップをしっかり踏んでいないと、保険会社のオススメのまま加入してしまい、結果的に保障内容がよくわからない…という状況に陥ってしまいます。

特に気をつけたいのが、大手保険会社で販売している主契約に特約をいくつもつけたパッケージ型の保険です。特約が増えれば、それだけ保険料も高くなります。必要な保障であれば良いですが、余分な特約の保険料を支払うのはもったいない話しです。また、パッケージ型の保険は、主契約の契約が終了したり、解約したりすると、特約の保障もそこで終わってしまいます。

さらに、特約が多いと自分の保険にどんな保障がついていたのか忘れてしまいがちです。入院や死亡など万が一の時が起こった時、自動的に保険金が支払われるわけではなく、こちらから請求してはじめて保険金が支払われます。保障内容がきちんと理解できていないと、請求漏れをしてしまう可能性があるのです。

ですから、保険に加入する際には、「死亡するとこれだけの保険金がでる」といった具合にシンプルな保険に加入するようにしましょう。コストの面からも特約をたくさんつけるよりも、必要な保険を選んでそれぞれ単独で加入する方がお得になるケースが多いようです。

保険会社は、すべてのジャンルが得意なわけではありません。医療保険に強い会社、死亡保険に強い会社などそれぞれ主力商品が違います。各保険会社のホームページを見れば、得意ジャンルの商品がわかるので確認してみましょう。

保険に入りっぱなしはNG

保険に加入したら一安心。あとは放ったらかしという方が少なくないのですが、前回のコラムでもお伝えしたようにライフプランによって必要な保障は違ってきます。ですから、全く見直しをせず、一生同じ保険に加入しているのはNGです。

子どもが独立したり、退職して年金暮らしになったりしても大きな保障に加入している、90歳で終身払いの医療保険に加入している…などのケースは無駄な保険料を払っているといえます。反対に子どもが増えたにもかかわらず、1人の時と保障額を同じにしていると、いざという時に足りないでしょう。

保険の見直しは、結婚や出産、住宅購入など、人生の中で大きなイベントがあった時に見直すのがよいのですが、忙しい日常を送っているとつい忘れがちですよね。そこで、一定期間を保障する保険である「定期保険」に加入しておくのがオススメ。満期が近くになるとお知らせが届きますので、更新をするか否か、保障額を変えるかどうかを考えるきっかけになるでしょう。

手放してはいけないお宝保険とは

保険の見直しというと、保険料を減らすことと考えがちですが、「お宝保険」に加入している場合には、慌てて解約することは避けましょう。

現在、50歳前後の人が加入している生命保険の中には、いわゆる「お宝保険」と呼ばれる予定利率の高い保険があります。お宝保険の予定利率は、4.5%〜5%と現在の預貯金の利率や新規加入の貯蓄保険では到底実現できない利率の高さになっています。

一般に1996年(平成8年)以前に加入した貯蓄型の保険は、「お宝保険」の可能性大。手元の保険証券を確認し、「お宝保険」であることが判明したら、多少保険料が高くても解約しないようにがんばりたいところです。

高山 一恵Kazue Takayama

  • 「金融機関が教えたがらない年利20%の最強マネー術」(河出書房新社)
  • 「税金を減らしてお金持ちになるすごい方法」(河出書房新社)
  • 「一番わかる確定拠出年金の基本のき」(スタンダーズ)
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