投資のプロが語る

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第3回 マンション投資の節税効果も

所得税を軽減できる「損益通算」とは※1

高額所得者の所得税が引き上げられます。政府・与党は昨年末の2014年度税制改正大綱で「給与所得控除」を、年収1200万円超は16年から、1000万円超は17年から縮小することを決めたようです。新聞などの報道によると負担増は年収1500万円で11万円程度になるとの事です。高額給与所得者をターゲットに税負担が高まってきています。

そんな高額給与所得者の方にも「ワンルームマンション投資」は人気があります。それはマンション投資には月々の家賃収入の他に、節税効果もあるからなどです※1。 サラリーマンなど給与所得者の場合は、給与を受け取った時点で既に「基礎控除」や「社会保障料・保険料」などの分が所得から控除されていまが、そのほかの経費はあまり認められません。ところがマンション経営を始めると「不動産の賃貸事業」をしているとみなし、給与所得者にとって初めて必要経費が認められます。

損益通算とは2種類以上の所得があり、例えば1つの所得が黒字、他の所得が赤字という場合、その黒字の所得と赤字の所得を合わせて計算する事です。

マンション経営では家賃収入から様々な雑費を差し引くと、実際は黒字でも、不動産所得を赤字として申告できる場合があります。これは建物部分のローンの利息や、実際に現金の支出をともなわない「減価償却費」などの経費を計上できるためです。

損益通算をすると、マンション経営の赤字と給与所得とを合算できますので、その分だけ税金が安くなる(還付される)という訳です。ただし支払った税金の金額以上は還付されません。不動産所得が黒字の場合は納税額が増加します。

土地部分の借入金の利息は給与所得と損益通算できません※2。したがって、ローンで投資用マンションを購入する時は、損益通算だけを見た場合、価格のなかに占める建物割合が大きい物件を選ぶ方が有利となります。しかも建物割合が大きいマンションは、減価償却費もそれだけ多くなるため、建物の借入金利子と合わせて経費がさらに増えることになります。

  • ※1 損益通算による節税効果は所得や家族構成などお客様の条件により異なりますので、節税効果がない場合もあります。
  • ※2 但し法人契約の場合は土地部分の借入金の利息も損益通算できます。個人の場合は既にお持ちの不動産の収益が黒字の場合は、新たに購入した不動産の土地部分の借入金の利息はその不動産と内部通算できます。

相続対策としても有利なワンルームマンション

私が講演させて頂くマンション投資セミナーにつきましても、昨年あたりから相続対策で検討したいという方が増えています。また税理士さんとのタイアップセミナーにおいては、相続対策のため親子で参加される方や、所得税の節税対策の他にも将来の相続対策としてマンション投資を考える方も増えています。

預貯金などの現金相続は、相続税においては100%課税対象となります。しかしマンションの場合は土地と建物それぞれの評価となり、土地は公示価格の80%ほど、建物は実勢価格の50%程度で算出されます。賃貸中のマンションですと、さらに相続税評価額が引き下げられる場合があります。そのため現金での相続に比べ低い評価額となります。

また遺産を分割しやすいことも特徴です。広大な土地や1戸建てが一軒ある場合でも、生前に資産を整理し、現金やワンルームマンションなどに分けて遺産分割をしやすくする方もいらっしゃいます。遺産をすべてワンルームマンションにして、相続人の数だけ購入される方もいらっしゃいました。将来の「相続」を「争族」にしない、素晴らしい方だと思いました。

最後に

このように今や「ワンルームマンション」は様々な方が様々な目的のために購入されている、非常に購入層が厚い投資対象と言えます。

皆様もご自身の資産状況、年収などのケースを含めて検討され、今後の資産形成の一部に組み入れる際の参考にして頂けたら幸いです。

ここまでお読み下さりありがとうございました。

業界歴30年!!不動産コンサルのエキスパート

野中 清志Kiyoshi Nonaka

  • 「売れる・貸せるマンション購入法」 / 週刊住宅新聞社
  • 「ワンルームマンション投資法」 / 週刊住宅新聞社
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