投資のプロが語る

- Column -

第1回 不動産投資は立地が重要

これから発展する有望エリアは??

 マンション投資を始める場合は、エリア選定が重要となります。不動産投資物件を買うということは、そのマンションのあるエリア全体も含めてその物件の価値となりますので、街自体をよく見極めることが重要です。そのエリアに投資をすると考えるとよいでしょう。
 ここで見なければならないのは街の「将来性」です。その街がどう発展していくのか、逆にその街が衰退してくのか、を見極める必要があります。発展する街のキーワードとして「新線・新駅」「再開発」等があります。また公共投資だけではなく民間部門のコラボレーションによりこのシナジー効果がますます大きくなってきます。
 では東京の例で具体的に見てみましょう。

大きく変わる「品川」駅周辺エリア

 東京周辺で、今後最も大きく変わると思われるエリアの一つは「品川」エリアです。そもそも「品川」駅は2003年に東海道新幹線が止まるようになり、ほぼ同時期に「品川」駅港南口に外資系高級ホテル「ストリングスホテル」が出現し、周辺のブランドバリューが一気に上昇しました。さらに東京都の「サウスゲート構想」にもあり、国際戦略特区でもあり東京都の玄関として今後の発展が期待されています。
 「品川」駅周辺には大型ホテルが立ち並び、外国人ビジネスマンや観光客なども多く訪れます。JRは京浜東北線、山手線を始め東海道線や東海道新幹線が利用できます。また京浜急行への乗り換えも容易で、羽田空港や成田空港、横浜方面のアクセスも良好です。
 今後の「品川」エリアの将来性として第一に挙げられることは「リニア中央新幹線」です。2014年10月には着工され、品川駅が東京側の発着駅となります。東京側の始点としての価値は高くなっています。
 また重要な事として「品川」駅~「田町」駅の間に、山手線の新駅が建設されることがあります。これは現在「上野」駅止まりのJR東北・高崎・常磐線が2015年春に「東京」駅に乗り入れる「上野東京ライン」の開業とも関係があります。 現在、新駅予定の広大は電車の操車場となっており、「東京上野ライン」の開業で東海道線を止めるエリアが少なくなるので、ここに新駅を建設、駅前のスペースには商業施設などの再開発が予定されています。
 山手線駅前でこれほど大きな再開発はあまりありません。大阪の北ヤードに並ぶ大型の開発が進むことが予想されます。

 従来は東京都のビジネスの拠点は大手町と位置付けられていましたが、今後は品川駅エリアが巨大ビジネスゾーンとしての存在価値がますます増すでしょう。東京駅から品川駅の間としては田町駅周辺も大きな再開発が予定されており、大化けする可能性を秘めています。

「渋谷」駅周辺も大きく変貌する

 「渋谷」駅周辺でも急ピッチで再開発が進んでいます。渋谷駅前に長年親しまれてきた「東急文化会館」が2003年に閉館、新しく2012年には「渋谷ヒカリエ」として建て替えられました。
 2008年には地下鉄副都心線が開業、2013年3月には東急東横線と直通運転のため、それまでの東急東横線渋谷駅は廃止となりました。東急東横線の駅は、「渋谷」駅東側の地下深くに移動しました。
 また渋谷駅東側(ヒカリエ側)には「渋谷駅地区駅街区開発計画」として高さ230メートルの渋谷駅前で最も高いビルが建設中です。このように渋谷駅東側は大きな再開発の最中であり、現在の渋谷駅も工事中の所が多く大変不便となっています。
 このほか、西口バスターミナルの横にある「東急プラザ渋谷」を建て替える「道玄坂一丁目駅前地区」や、渋谷川を再生しながらオフィスを建設する「渋谷三丁目21地区」の計画など。また駅の南側の桜丘口も再開発の計画が進み、20年度までに高さ180メートルのオフィスビルと150メートルのマンションを建設し、外国人向けのサービス付き賃貸住宅を開設、国際的な企業を呼び込む計画があります。
 東急東横線や東急田園都市線など人気路線を始め、多くの銀座線や半蔵門線などの多くの地下鉄も利用できる渋谷は非常に利便性の高い街です。長年親しんできた「渋谷」駅周辺はまさに大改造の最中なのです。

東京オリンピックで変わる「湾岸エリア」

 2020年に東京オリンピックが開催される予定です。江東区、中央区などの湾岸エリアに選手村を始め様々な施設が建設される予定です。過去のロンドンオリンピックの例などを見ると、オリンピックの開催場所となったエリアは地価が上昇、様々な施設が作られますが大会終了後は転用され利便性の高いエリアとなることも多いようです。
 オリンピックの開催が決まった直後から湾岸エリアのマンションの人気は高く、多くの問合せ等も来ているようです。もともと江東区などの湾岸部の高層マンションは人気があり、「ららぽーと豊洲」を始め様々な再開発が行われています。選手村が建設される予定の晴海エリアから都心部に向けての新交通なども計画されており、利便性も期待できます。地下鉄などの交通も新線・延伸計画があります。 湾岸エリアは立地的に東京・銀座などと近く、お台場などには今なお広大な埋め立て地があります。今後、長期的に湾岸エリアの発展が進めば、将来最も変わっていくエリアではないでしょうか。
 もともと湾岸エリアは90年代のバブル期以前から開発が進められていましたが、バブル崩壊のさなか、青島知事による「都市博」中止以降、発展が足踏みしてきたエリアです。広大な土地が残されておりこれから発展する余地が非常に大きいので、オリンピック施設だけでなく将来的には埋め立て地など含めた湾岸エリア全体の動向にも注目です。

 以上代表的なエリアを3つ上げましたが、他にもこれから有望なスポットは数多くあります。再開発や新線のニュースなどを注意深くみてみましょう。 直近では地下鉄日比谷線の虎ノ門ヒルズ付近に新駅を建設するという東京都の構想が報道されました。
 キーワードとして「都市緊急再生地域」や国際戦略総合特区・アジアヘッドクォーター特区など、政府の指定するビジネスの重要拠点や再開発エリアなどもあります。

 不動産投資を行う上でぜひ押さえておきたいポイントです。

業界歴30年!!不動産コンサルのエキスパート

野中 清志Kiyoshi Nonaka

  • 「売れる・貸せるマンション購入法」 / 週刊住宅新聞社
  • 「ワンルームマンション投資法」 / 週刊住宅新聞社
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