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景気動向とマンション投資の関係は?【プロが教える不動産投資コラム】

新型コロナが私たちの生活や景気・経済に影響を与え始めて早くも半年が経過しています。足元の景気動向と今後の不動産投資との関係について考えてみましょう。

今後はL時型回復に期待も

近年は、景気拡大が続いてきましたが2012年から始まった景気回復局面は2018年10月を頂点として途切れ、景気後退局面に入った事を内閣府は認定しました。

 

景気拡大期間は71ヵ月となり、2002年から2008年2月まで続いた「いざなみ景気」には届かなかったとの事です。とはいえ景気拡大局面は長く続き、株価の上昇や主に都心部などを中心として地価や不動産価格の上昇などが続きました。

 

その後、新型コロナで世の中に不況感が一気に漂い始めましたが、直近の景気判断については改善の指標も多く見られます。消費者態度指数や景気ウォッチャー指数などの心理指標は4月が底で6月まで持ち直し、失業率や鉱工業生産数なども直近で改善しています。

 

さらに関東財務局では「厳しい状況は変わらないものの経済活動低迷の底は打った」との認識を示しています。つまり今後の景気はV時回復のような急回復は望めませんが、いわゆるL時型回復をする可能性が高いと言われています。

住宅の賃料に対する影響は

前回のコラムでも述べさせて頂きましたが、新型コロナによる住宅の賃料への影響はそれほど出ていない状況です。東京23区のワンルームマンションも含むマンション賃料の4半期毎の動向を見ると、2018年、2019年、さらに2020年と上昇傾向が続いている事が分かります。

 

投資用マンションの価格3000万円前後から、その物件がいくらの収益を生み出す事ができるのかといういわゆる収益還元法から導き出されるので、現在のような超低金利時代の中では、他の金融商品と比べて一定の利回りが確保でき、それが投資マンションの高い需要に繋がっていると考えられます。

 

東京23区マンション賃料 上昇率の推移

2018年 1Q 2.3%
  2Q 3.3%
  3Q 1.9%
  4Q 3.4%
2019年 1Q 1.7%
  2Q 0.2%
  3Q 2.2%
  4Q 2.6%
2020年 1Q 2.3%

Q=四半期

<(公社)全国宅地建物取引業協会連合会 不動産総合研究所「不動産データ集」2020年6月>

今後の企業などへの影響と就業人口は

今回の新型コロナにより雇用については影響が出ています。厳しい雇用環境は続いていますが、総務省の最新の労働力調査によると、失業率は小幅ながら改善の方向に向かっています。政府の雇用調整助成金の拡充も発表されており、今後失業率の低下が期待されます。

 

また、東京都心エリアにおいては再開発も加速しており、新たな就業人口の増加が期待されます。今後はリモートワークだけでは活力を失うという企業も増えると思われ、都心エリアでの就業人口は一定のボリュームが維持されると考えられます。

景気減速の影響を受けにくいマンションは

今後の新たな働き方改革、景気動向によって投資用マンションの需要はどのような方向に向かうのでしょうか。いつの時代でも都心へのアクセスが良い・駅から近い・再開発など将来性の高いエリアに直結しているなどの価値観は変わりませんが、今後はテレワークなどに対応できるスペックやインターネットなど高速通信に対応した設備を有する、さらに防犯機能の高いセキュリティの充実したマンションとなります。

 

ワンルームマンション業界ではすでにこのような条件を満たしている物件が多く、時代の変化にもともと強い投資先と言えるのではないでしょうか。

マンション投資を始めるタイミングは?

そもそもマンション投資を始めるタイミングはいつがよいのでしょうか。タイミングは大きく分けて二つあります。

 

 一つ目は、投資家本人のマンション投資を購入できる経済的な環境が整った時です。

 

例えば、投資系のローンを借りる際には勤続年数、年収、他の居住用の住宅ローンを含めた年収に対する返済比率、最終的なローンの完済年数から逆算した年齢など、様々なタイミングがあります。端的に述べると、購入される方の「個人的な」タイミングとなります。  

 

二番目はマンション投資をする際の景気状況など客観的なタイミングです。現在ワンルームマンション投資をする方は、私が不動産会社さんにヒアリングした所、年収600万から1000万円前後の方が多いという印象があります。

 

1990年頃までのいわゆるバブル時代は新宿の中古ワンルームマンションが1億円を超えた時代で、ビジネスパーソンにはまったく手が届かない環境でした。ところが2000年を超えてから、ワンルームマンション投資はビジネスパーソンに一気に普及しました。それは、一戸当たりの価格も2,000万円から3,000万円と値ごろ感があり、さらにリーマンショック直後など景気が減速した局面では、金融緩和などが進み、不動産会社の発売戸数を延ばしました。現在もここ数年、ワンルームマンション業界は年間供給が年7000~8000戸と極めて安定しています。

 

従来の常識から考えれば不況のときは供給が減る傾向ですが、コロナの影響のあった2020年1~6月期は前年比では逆に前年同期比9%の増加となっています。

 

ワンルームマンション業界はリーマンショック時の影響が少なかった訳ですが、今回の新型コロナの局面においても影響はほとんど受けてないどころか、むしろ販売が好調のようです。

 

今後も金融緩和の継続を背景に安定した需要が見込まれます。ただし、これから不動産投資をする方はいくら投資環境が良いとしても不動産投資はあくまでも個別の物件投資ですので立地・建物のクオリティ・周辺エリアの将来性などを基に検討していく事が大切です。

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