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生涯未婚率と不動産投資【プロが教える不動産投資コラム】

今回のコラムでは不動産投資をする上で参考になる「生涯未婚率」などのデータを検証しながら不動産投資との関連性について述べてみたいと思います。

ワンルームマンション投資には単身者の動向も重要な指針

不動産投資をする上では、様々な人口統計やデータ、さらにその将来推計などもとても大切な指標となります。

不動産投資、とりわけワンルームマンション投資などの分野においては単身者に関するデータが重要なポイントとなります。 単身者の動向が、その先の賃貸動向(入居率・賃料)などにも影響するからです。

東京都の女性の生涯未婚率は全国第2位

単身者の動向を見極める指標として、国が発表する「生涯未婚率」のデータも参考になります。ここで言う生涯未婚率とは「50歳時点で結婚歴がない方の割合」で、生涯結婚しないと予想される方です。概ね50歳の時点で5人に一人が未婚であるという事です。

各種のデータによると、2020年の女性の生涯未婚率は都道府県ランキングにおいて第1位が高知県で20.3%、第2位が東京都で20.1%、第3位が北海道で19.2%となっています。

東京都が高いのは何となく理解できそうな感じがしますが、高知県が第一位というのはちょっと意外な感じがします。ちなみに高知県の女性の管理職割合は18.8%(※)と全国第3位となっています。

(※)内閣府「全国女性の参画マップ」管理的職業従事者(会社役員、管理的公務員等)に占める女性の割合(都道府県別)2021年7月

東京都の女性未婚率が高い要因は

東京都の未婚率がこれだけ高い理由の一つとして東京における社会的な構造が影響しているのではないかと考えます。

まず東京は地方都市には少ない産業が多く存在する事が一つの理由と考えられます。

それは金融業界やIT業界、サービス業界、さらに情報通信業界、さらに航空業界など女性が活躍できる多くの労働市場環境が整っている事がまずその要因で、女性が楽しめる社会的な環境が多く整っていたり、また独身の女性が求める安全で安心なセキュリティの整った堅固な建物が多い事などもその理由の一つと考えられます。

東京都の男性の未婚率は全国的に順位は低いが人数は多い

男性においては全国で15位となっています。東京都は全国でも有数の給与水準の高い企業が多く集積しており、結婚後も経済的に安定的に暮らせる世帯が多いので、全国的に見ると順位がさほど高くない理由の一つかもしれません。

とは言え、東京都の男性の未婚率は26.4%と実に4人に1人以上が生涯独身となっている訳です。しかも東京は人口が1,395万人と圧倒的な人口となっていますので、独身の方の絶対数は圧倒的に全国規模からすると多い事が分かります。東京都の男性人口は約686万人なので単純計算で約181万人が生涯独身となる訳です。

様々な統計データから見ても東京都は持ち家率が低く、特に50歳以下、40歳以下と年齢が低くなればなる程持ち家率が低いというデータもあります。こうした単身者の方の住宅ニーズは高いと予想されます。

生涯未婚率は少子高齢化にも影響

生涯未婚率が高い水準で推移するという事は少子高齢化という問題にも直面していきます。岸田政権においては中間層の所得水準の底上げをはかっていますが、今後は未婚率が下がるような政策も求められるかもしれません。もちろん結婚するかしないは個人の自由ですので、そこは慎重に考えるべきかと考えます。

東京都のマンション、とりわけワンルームマンションが高い入居率を維持している背景にはこれまでに述べたようなデータも影響を及ぼしている事が分かります。

単身者に人気のエリアは?

では単身者の方は東京都内において、どのあたりが人気なのでしょうか。

筆者の感覚では山手線のビッグターミナル「池袋」「新宿」「渋谷」「品川」「東京駅」「秋葉原」「上野」などの駅から伸びている沿線で、山手線から15分圏内位が人気があると考えます。なぜなら投資向けのワンルームマンションなどはそのようなエリアが金融機関の不動産事業者に対するいわゆるプロジェクト融資において比較的ローン評価が出やすいという実態があるからです。東京都区内から遠い所や駅から10分以上のエリアは投資用マンションのローン評価が出づらいという実態がある訳です。

ちなみに東京都で一世帯当たり人数が低い区(※)は一位が新宿区で、次いで中野区・豊島区(同率)、渋谷区、台東区と続きます

2005年国勢調査の結果と比べてみると、当時は1世帯当たり人員が最も低い区は新宿区で、次いで中央区・渋谷区(同率)、港区と都心部に集中していました。

世帯人員の減少は都心部から周辺部に波及している傾向が見られます。

(※)東京都「住民基本台帳による東京都の世帯と人口(町丁別・年齢別)」令和3年1月

今後も東京都の単身世帯数は増加の見込み

さらに東京都では将来的にも単身世帯は増加すると予測されており、単身者向けの優良なワンルームマンションの需要は将来的にも安定していると考えられます。このように東京は高い生涯未婚率と圧倒的に多い単身者がワンルームマンション業界を支えていると言っても過言ではありません。

東京都区部の単身世帯数の将来予測

単身世帯数割合
2025年271万821世帯52.1%
2030年277万2,494世帯52.7%
2035年283万4,959世帯53.5%
2040年289万3,585世帯54.4%
<東京都「東京都世帯数の予測」>

以上述べさせて頂いたように東京都の未婚率などは現在高い水準にある訳ですが、今後も単身世帯の増加が予測されています。

今後不動産投資をする上ではこのようなデータを駆使しながらワンルームマンションや立地の選定などをする事が大切です。 筆者の持論としては岸田政権においては経済対策としても効果のある住宅政策には力を入れていますが、近年では持ち家・分譲住宅(マンション)にあまりにも金融・税制面において優位性が偏り過ぎていた傾向があります。今後は単身者の方も含めて賃貸住宅の入居者への家賃補助など国・自治体からの支援も国策としては求められてくるのではないでしょうか。

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