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横浜エリアの再開発は不動産投資にどう影響する? 地価上昇・賃貸需要から将来性を考える

不動産投資というと、これまでは「東京23区中心」というイメージを持つ人も多かったかもしれません。しかし近年は、地価や建築費の上昇を背景に、投資対象エリアが周辺都市へ広がりつつあります。その中でも注目されているのが横浜エリアです。
再開発、大規模インフラ、就業人口の増加──。こうした変化は、不動産価格だけでなく「長期的な賃貸需要」にも影響を与える可能性があります。この記事では、横浜エリアの地価動向や再開発計画を整理しながら、不動産投資で立地をどう考えるべきか、短期視点ではなく“長期の判断軸”として読み解きます。

不動産投資の人気エリアは都心から周辺都市へ広がっている?

近年ファミリーマンションの価格が大きく上昇しています。特に都心型のタワーマンションは何億円もする「スーパー億ション」が多く見受けられます。こうした超高額マンションは一部の富裕層の他、投資用として購入する方や外国人の購入も増えています。不動産経済研究所の調べによると、2026年3月の東京23区の新築ファミリーマンションの価格は1億5千万円を超えています。

一方投資用マンションは単身者向けのワンルームマンションが圧倒的に多く、地価・建築費・マンション価格が上昇するスピードに賃料が追随できず、一定の利回りを確保するために都区部から周辺部に移行しつつあります。

こうした中で神奈川県の横浜市などが人気のエリアとして注目を集めています。

横浜エリアが不動産投資で注目される理由とは?

横浜は政令指定都市の中では最も人口の多い市です。大企業も多く集積し、経済規模や就業人口も多い都市です。また横浜駅などから東京や新宿・渋谷方面へもアクセスしやすく、通勤圏も広範囲となります。

「みなとみらい21」地区を中心に湾岸エリアでは大規模な再開発が進行しています。

湾岸エリアは古い開港の歴史を持ち、歴史的な建物や山下公園などの海沿いの公園も多く観光地としても有名です。ランドマークタワーや観覧車などのある光景も有名で、「横浜ワールドポーターズ」や「横浜赤レンガ倉庫」などの大型商業施設も多くあります。元町には歴史のある商店街が続き、また日本最大の横浜中華街も多くの人が訪れます。

「新横浜」エリアは東海道新幹線の停車駅であり企業なども多く、「横浜アリーナ」や「日産スタジアム」などもあり多くの人が訪れます。

この他にも横浜エリアには盛りだくさんの魅力的なスポットがある事も人気が高い要因となっています。

横浜の地価は上昇している? 首都圏データから見る不動産投資環境

横浜エリアの地価はどう推移しているでしょうか。

2026年の公示地価を見ると、首都圏(東京・千葉・埼玉・神奈川)では東京都の地価上昇率が最も高く、投資用マンションが建設される事の多い商業地では12.2%の上昇となりました。神奈川県の商業地も7.4%の上昇と東京都に次ぐ上昇率となりました。

首都圏の主要な市の地価動向を見ても、商業地では横浜市は8.2%と高い上昇率となりました。

公示地価 地価変動率の推移

住宅地商業地
2025年2026年2025年2026年
東京都    5.8%    6.6%    10.5%    12.2%
神奈川県    3.4%    3.5%    6.7%    7.4%
埼玉県    2.1%    2.1%    3.0%    3.5%
千葉県    4.9%    4.9%    7.0%    7.0%

参照:国土交通省「令和8年地価公示」

首都圏の主要市の地価変動率の推移

住宅地商業地
2025年2026年2025年2026年
横浜市    3.2%    3.3%    7.2%    8.2%
さいたま市    2.5%    2.7%    4.8%    5.4%
千葉市    5.1%    5.8%    8.4%    8.6%

参照:国土交通省「令和8年地価公示」

横浜で地価上昇率が高いエリアは? 不動産投資の立地を考える視

日本における多くの自治体の中でビジネス・経済の中心となる区として中央区が挙げられます。東京都中央区、大阪市中央区、福岡市中央区など、横浜市には中央区がありませんので、中央区に匹敵する区としては中区が挙げられます。

横浜市の商業地の地価上昇率を見ると、上位10位の中に横浜市中区の地点が8地点もランキングしました。表には5位までしか掲載していませんが、1位から7位までが中区となっています。

中区はみなとみらいエリアの、「桜木町」駅からほぼ東側(本牧方面)のエリアになります。こうしたエリアは再開発などで発展が続き今後も就業人口の増加が見込めるエリアです。

発展著しい横浜の中心部にアクセスしやすいエリアは、今後も賃貸需要が増える可能性もあり不動産投資の立地としてもますます注目が集まる可能性があります。

横浜市 商業地の地価上昇率ランキング

順位所在地地価変動率
1横浜市中区尾上町1丁目4番1外21.0%
2横浜市中区住吉町1丁目2番外19.9%
3横浜市中区蓬莱町2丁目3番618.5%
4横浜市中区南仲通4丁目48番1外18.1%
5横浜市中区不老町3丁目13番1217.8%

参照:神奈川県「令和8年地価公示(神奈川県分)」

横浜中心部の再開発は不動産投資にどう影響する?

(1)横浜駅周辺

横浜駅周辺は横浜市による街づくりの指針である「エキサイトよこはま22」により「国際都市の玄関口としてふさわしいまちづくり」が進められています。

横浜駅西口大改造構想

横浜駅周辺は多くのデパートや商業施設が建ち並ぶエリアですが、西口などは一部では古くからの風情もある街並みとなっています。西口を出ると映画館のある「相鉄ムービル」がありますが、この一帯は大規模な再開発が行われる予定となっています。

西口に多くの不動産を所有する相鉄より「横浜駅西口大改造構想」が発表されました。2020年代後半に相鉄ムービルの建替え、また高島屋やジョイナスなどの建替えも検討されており、駅前広場なども含め2040年代の完成を目指しています。

横浜駅みなみ東口地区市街地再開発

東口エリアは京急電鉄によって再開発が進められています。東口には「そごう」があり、バスターミナルがありますのでバスの交通網も発達しています。「横浜中央郵便局」などのある再開発予定エリアでは地上45階、高さ231mの高層ビルの建設が予定されています。屋上には空飛ぶクルマ離着陸場も計画されており、近未来都市としても注目を集めています。2037年度完成予定です。

(2)関内

「BASEGATE横浜関内」

関内駅前の「横浜市旧市庁舎街区活用事業」が「BASEGATE横浜関内」として2026年3月19日にグランドオープンしました。タワーとザ レガシーの2棟で構成され、オフィス、高級ホテルや飲食店、ショップ、エンターテイメント施設などで構成されています。

また日本最大級の常設型ライブビューイングアリーナ「THE LIVE」は横浜スタジアムの試合なども放映しておりフードホールからも見ることができます。横浜スタジアムと一体となりこのエリアの大きな集客にもつながっています。

関内駅前港町地区第一種市街地再開発事業

「関内」駅前、「BASEGATE横浜関内」に隣接するエリアに高さ150メートルの超高層複合ビルが2029年に完成予定です。港町地区の地上32階建てビル、北口地区の21階建てビルの2棟から構成され、オフィス、住居、店舗、エンターテイメント施設などが入る予定です。オフィス面積も多く、関内駅前に多くの企業が集積し就業人口の大幅な増加も期待されます。

横浜周辺の大型開発計画は賃貸需要に影響する?

(1)大型テーマパーク「KAMISEYA PARK(仮称)」は31年開業予定

「旧上瀬谷通信施設」は2015年に米軍から返還されました。当エリアの再開発は三菱地所を中心に「KAMISEYA PARK(仮称)」として進められ、「ワールドクラスの次世代型テーマパーク」として2031年頃の開業が予定されています。

また2027年には「GREEN×EXPO2027(2027年国際園芸博覧会)」の開催も予定されています。約242haという広大な敷地であり(東京ドームは約4.7haなのでその50倍以上)、今後の開発が注目されます。年間1,500万人の来場を見込みますので、周辺のホテル需要などが増加し地価上昇の可能性もあります。また就業人口も増えますので賃貸需要も増加すると考えられます。

(2)「旧米軍根岸住宅地区」のまちづくり

米軍関係の住宅である「根岸住宅地区」は2026年6月に返還される予定です。みなとみらいエリアにも行きやすく、根岸森林公園や山手なども近い好立地です。今後は公園、住宅、生活利便施設の建設や大学などの誘致も検討されています。横浜市営地下鉄「吉野町」駅、京浜東北線「根岸」駅などが利用でき、周辺の活性化により駅周辺の発展も期待されます。

横浜エリアの不動産投資は長期視点でどう考えるべき?

以上、横浜の主な再開発などを見てきましたが、横浜中心部では今後これ以外にも様々なプロジェクトが続くと見られています。就業人口や来場者の増加から周辺部の地価・不動産価格の上昇、そして賃貸需要の増加も見込まれます。不動産投資の立地としても横浜エリアの注目度はますます高くなるのではないでしょうか。

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不動産投資では、「価格が上がるか」だけでなく、“なぜ需要が続くのか”を構造的に考える視点が重要です。地価・人口・経済動向・インフレなど、複数の判断軸を掛け合わせることで、長期視点の資産形成が見えやすくなります。

執筆:野中 清志(のなか きよし)
住宅コンサルタント|株式会社オフィス野中 代表取締役

マンションデベロッパーでの実務経験を経て、2003年に株式会社オフィス野中を設立。 特定の企業に属さない第三者的な立場から、首都圏・関西をはじめ全国各地でマンション購入に関する講演・コンサルティングを行う。
居住用マンションから不動産投資(資産運用)向けセミナーまで、年間100本近い講演をこなす「マンション選びの第一人者」。膨大な供給データと開発現場への深い知見に基づいた、先見性の高い解説に定評がある。

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